一戸建て買取の基礎知識

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不動産買取業者とは?

不動産買取業者とは

不動産買取業者とは、その名のとおり不動産を専門に買取事業を行っている業者のことを言います。「不動産業者」と聞くと一般的に仲介業者をイメージされる傾向がありますが、実は「仲介業者」と「買取業者」はまったく異なる業態です。この「仲介業者」と「買取業者」ふたつの違いを簡単に説明すると、取引相手が異なります。

不動産買取業者の取引相手は「売主」

「不動産仲介業者」は売主様・買主様の間に入って売買取引を進行する役目であることに対し、「不動産買取業者」は売主様と取引を行い、直接売買契約を締結します。

業者が直接買い取るから仲介手数料は発生しない

業者買取では仲介業務が発生しないことから、多くの場合で手数料が発生しません。ただし、一部の業者は成約料のような名義で手数料を請求するケースもあるため、事前に確認するようにしましょう。

どうして買取業者は不動産を買うのか?

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どうして買取業者は不動産を買いたがるのでしょうか?その秘密はビジネスモデルに隠されています

買取業者は取引成立後に自社で工事~再販売を行う

買取業者は売主様から購入した不動産を何らかの工事をした上で再販売を行い、利益を生み出しています。平たく言えば「転売ビジネス」となり、中古書店やリサイクルショップの仕組みをイメージしていただくとわかりやすいでしょう。

たとえば築年数が古いマンションを買い取る業者は、物件購入後に内装のリノベーションを実施。その上で新築よりも、やや安い値段設定をして再販売をします。この再販売価格-買取価格-工事費用=利益分が、買取業者の売上となるわけです。

したがって、再販売時に生じる利益が売上となるわけですから、まずは物件買取ができない限りビジネスは成り立ちません。そのため、常に不動産を買い求めています。

買取業者は各社専門分野があります

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不動産業者は各社専門分野を持って活動しています。

買取業者の専門分野について

実は不動産買取業者それぞれ、買い求める物件が異なるため「○○専門買取業者」と名乗って活動しているケースが多いです。たとえば、次のような専門業者が挙げられます。

  • 一戸建て専門業者
  • 中古マンション専門業者
  • 自殺物件買取業者
  • ゴミ屋敷専門業者
  • 借地権物件専門業者
  • アパート一棟専門業者
  • 狭小住宅専門業者
  • 崖地専門業者
  • 山地専門業者

このように、数え切れないほどの専門業者があります。では何故、不動産買取業者は細分化されているのでしょうか。それは各社それぞれ、異なるビジネスを展開しているからです。

たとえば一戸建て住宅専門業者は、仕入れとして買い取った中古住宅を今の時代にマッチした内装になるよう、徹底的にリフォームを実施。そして、その物件を新築同様の状態に変えて転売を行い、利益をつくることでビジネスが成立します。

買取対象エリアも各社異なります

各社の買取対象エリアにも各社・事業内容が反映されます。たとえば大規模スーパーのような商業施設を企画・運営する業者は、広大な土地を買い取ることからスタートしなければなりません。

けれども、都心部では広大な土地や空き施設を見つけるのは困難であるため、対象エリア外となります。そのため、彼らは郊外でありながら人の流通が見込めるエリアに絞って土地や空き施設を探し出し、買取交渉をすることとなります。

不動産買取業者の規模について

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買取業者は大手のを選べば安心なのでしょうか?

大手買取業者=高額買取とは限りません

売りたい不動産がある場合、少しでも高く買い取ってもらいたいのが本音ですよね。このような場合「CMで見かけるような大手不動産業者の方が高く買い取ってもらえるのではないか」と思いがちですが、実はそれは違います。

もちろん、大手不動産業者は資金力があることには間違いはありません。けれども、買取の場面では会社全体の資金力と「高額査定」には必ずしも繋がらないのです。なぜなら、先程もご説明したとおり買取業者は各社専門性があるため、より自社のニーズと合う物件を見つけた場合は、やや高い査定を出す傾向があるからです。

大手不動産業者はいわば総合商社であり、またネームバリューが高いことから自然と物件が集まる傾向があります。そのため、売主様がブランドイメージから抱く安心感から、査定金額を低めに設定しても取引成立となってしまうことが多いようです。

けれども、専門業者は自社のビジネスモデルに合う物件を見つけた場合は正当な評価額として高く買い取ることが多いです。そのため、CMで見かけるような大手不動産業者よりも、あっと驚くような額が提示されるケースも少なくありません。

以上のことから、査定額を重要視する場合、買取業者の規模を考慮する必要はないと言えるでしょう。